自分だけではどうにもならない「依存症」。薬物やアルコールなどの特定の物質に依存する場合と、自分自身が知らずに縛られ心と体のバランスを崩す「非物質依存症」もあります。なぜ、やめられないのか、そもそも「依存症」の自覚もないあなたが、自分の囚われに気が付き、自分が自分らしく生きられる方法を説明します。
あれ?これって依存症なのかな???
あなたは何かに依存していますか?アルコールやカフェイン、ニコチンなどの物質がもたらす作用に依存している方もいれば、ゲームやインターネット、お買い物や仕事、人間関係に依存していると自覚している方、「私は何にも依存していない」と言い切れる方もいると思います。私は大丈夫と思っていても、いつの間にか「依存症」の仲間入りになっているかもしれません。何かに「依存する心の仕組み」を知って、何かに依存しないでも自分らしく生きられる方法をお伝えします。
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依存症とは?
依存症とは、ある物質や物事などを通してある種の快感や高揚感・満足感を得ることを繰り返し行ううちに、その刺激がないと、身体的・精神的に不快で不安定な苦痛状態に陥ることを言うそうです。嗜癖とも言います。
何だか、苦しそうですよね。そのため依存症の方は、その苦しみから逃れたいために、また同じことを繰り返す事になります。
「依存している」そのことを自覚している場合もあれば、自分が囚われていることに無自覚な場合もあります。また、気が付いていても、自分の中にある問題に目をあえて向けようとしない方もいます。だからこそ「依存症」は治療をすることも、治療をして本当の意味で回復することも難しいのです。
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依存症の種類とは
一般的に依存症とは2つに分類されます。
物質依存症
物質の成分に依存する場合を「物質依存症」といいます。
・アルコール依存症
・薬物依存症
・ニコチン依存症
・カフェイン依存症…などがあります。
物質依存症は、依存している原因物質がはっきりしており、その物質の血中濃度が低下すると「禁断症状」と呼ばれる症状を呈するため、その物質から抜け出すこと(離脱)が難しくなっていきます。また、同じ量では徐々に同じ快感が得られず量や回数が増えてしまう「耐性」があることも物質依存症にはみられる症状といわれています。
非物質依存症
物質依存症以外の依存症がここに分類されます。ある特定の「行為」や「人間関係」に囚われる依存症です。
・携帯、ネット、ゲーム依存症
・ギャンブル依存症
・買い物、浪費依存症
・リストカット依存症
・放火や窃盗
・仕事依存症
・ダイエットや過食依存症
・恋愛やセックス依存症
・共依存症 等など
ただ「好き」なだけでは依存症ではありません。その行為に必要以上の囚われてやめられず、身体的・精神的・社会的に問題を起こすほどに自分の行為をコントロールできない状態を「依存症」と呼ぶそうです。
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何かに依存してしまう理由は?
そもそも、依存するきっかけは、誰もが経験する「誘われたから」「興味があったから」「すっきりしたかったから」「楽しそうだったから」「私なら何とかできると思った」から。その行為などがどんなに楽しかったり居心地がいい物であっても、普通なら、自分で自分の行為をコントロールすることができます。きっかけは大したことがなかったはずのことが、なぜ、「依存症」と呼ばれるまでになってしまうのでしょうか。
物質依存症の場合
物質依存の場合は、その物質(アルコールや薬剤、ニコチンなど)がある特定の神経細胞に作用し、その神経細胞からの伝達を受けた脳細胞が刺激されるという連鎖が起こります。そして、刺激がドーパミン神経細胞を刺激し快楽物質であるドーパミンが大量に放出されることによって、興奮や快感といった情動が得られます。その刺激を得ようと特定の物質を繰り返し取り続けることで脳や神経細胞に変異が起こり、その物質がないと欠乏症状が起こるために依存症が引き起こされると言われています。
ドーパミン分泌以外にのルートとして、脳にもともと存在する麻薬受容体(オピオイド受容体)と結びつき、鎮痛効果や情動の興奮をもたらします。また、アルコールや麻薬な中毒になる要因にも深く関与しているとも言われています。
非物質依存症の場合
非物質依存症の場合は、その行為や関係性を行った時にアドレナリンやドーパミンといった物質が増加し、普通なら「楽しかった」「興奮した」程度のことでも、「こんなにすっきりしたのは初めて」「もっとこの気持ちを味わいたい」と勘違いしたことから起こるといわれています。
その他の要因
同じ状況になっても同じように依存症になるわけではありません。他にも様々な要因が絡み合い依存症を引き起こします。
例えば
アルコール依存症の親を持った方は自分もアルコール依存症になりやすいことが判ってきているそうです。アルコールに強い体質かどうかも依存症のなりやすさに影響するそうです。
社会的学習効果というものも、依存症を引き起こす要因といわれています。例えば子供の頃から「アルコールは楽しい物だ」と親から言われた子供は「お酒を飲むと楽しくなる」という囚われを起こしやすくなりますし、「買い物がストレス解消」といわれた子供も、母親と同じ状況になった時に「買い物をすれ場すっきりするはず」と依存症になりやすいとも言われています。
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どんな時に依存症に陥りやすいのか
依存症は誰でもなる可能性があります。「気持ちいい快感」「興奮した瞬間」は誰もが経験しています。普通の自分であれば、何とか自分でコントロールしようとしますが、それができなくなる心の隙ができる時が生じることがあります。
例えば・・・・
・いつもどこかで自分に満足できない
・日ごろから強いストレスを抱えている
・強いストレスを受け、そこから逃れたい
・信頼する人(恋人や家族)い受け入れられていないという思い
・孤独を感じている
・強い劣等感がある
・もともと快楽に惹かれる
ストレス耐性が低い時に、自分の辛さを忘れさせてくれた、気持ちよくさせてくれた物質や行為、関係性に囚われ、その刺激がないと自分自身を支えていく方法すら見失う悪循環になりがちです。
例えば、大切な人を亡くした後、酒浸りになったり、仕事にのめり込んだりしたという話を聞いたことはありませんか?それまでは、何の問題もなく普通に暮らしていたのに、大切な片割れを失い、その喪失感や罪悪、自己否定を忘れたいためにお酒や仕事、ギャンブルにのめり込み、体や生活基盤を失う。もしかしたら、あなたにも、そんな落とし穴が将来ないとは限らないわけです。
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依存症になるとどうなるのか
依存症の4つの傾向
依存症の特徴として4つの傾向があるといわれています。
・強迫 「やらずにはいられない」
・反復 「やめられない。繰り返してしまう」
・衝動的「思いついたら行動してしまう」
・貪欲 「こだわる、必要に追い求める」
例えば、ダイエット依存症の場合、最初は「痩せたい」という軽い気持ちだったとしても、
ダイエットをすることによって希望が叶い、人からも「きれいになった」といわれた
そこで体重を維持することに切り替えることができればいいのですが、
更に「もっとやせればきれいになる」→「痩せられない自分は価値がない」
→「今のダイエット法では効果がない」→「違うダイエット法を試さなければ」と
ダイエットをしていないと落ち着かない囚われの自分になっていくという連鎖が起こります。
依存症の方は、物事を多面的に考えることができなくなっていきます。「絶対こうだ!」「自分はだめな人間だ!」というマイナス思考に囚われやすく、思考が硬直化し自分自身が苦しくなっていきます。その辛さから逃げるためにも、依存することで快感を得た何かに逃げ込むという負のスパイラルに落ちていくようになります。
どんな問題が起こるの?
■身体的問題
・物規的依存の場合、体に耐性ができることにより、体がその特定の物質を欲しがるようになります。そして、その物質が不足することでイライラする、手が震えるなどの心身の苦痛症状が出現するようになると、その苦しみからその物質を要求していきます。
身体の問題として、特定の物質の影響のよる肝機能低下や性機能障害、記憶障害や認知力の低下、心疾患やがん発症リスクの増加などがあげられます。
・非物質依存症の場合、不眠や自傷行為(物質的依存にも生じます)、自律神経の異常などを認めることがあります。
・また、鬱病などの精神疾患も認めることことも言われています。
■社会・経済的問題
・借金や失職、就労困難などの経済的問題の発生
・日常生活でも問題を起こしますくなり、近所や職場の人とのトラブルによる地域からの孤立
・認知のゆがみや離脱症状から、他人に攻撃的になり、それまで築き上げた家族や友人との信頼関係の喪失と孤立
・別居や離婚などの家庭生活の破たん
・また、傷害事件や放火、強盗などの反射社会的行為を引き起こす
一時の快楽が、あなた自身やあなたが今まで築いた信頼・社会的地位・金銭などのすべてを失うまでに至る依存症。何とか、すべてを失う前に依存症から抜け出さなければ!
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依存症の治療
ここでは、依存症の治療について簡単にご説明します。
依存症の治療
治療の基本は、依存物質(物・環境)を断ち切ることと、心理社会的治療を並行して行うことが一般的だと言われています。
基本的には、専門医の治療を受けながら、臨床心理士や精神保健福祉士、カウンセラー等のカウンセリング等を受けます。依存症の治療は、ただ依存薬物を断つだけの治療では難しいとされています。その依存症に陥るに至った認知のゆがみソーシャルサポート不足を解消しなければ、また、何かで躓いた時に同じ過ちを繰り返してしまうためです。
現在は、物質依存症を糖尿病や高血圧症等の慢性疾患として捉え、依存薬物を使わない自己コントロールの継続を目標にする考え方に変わってきているようです。
治療に重要な思考の変化
依存症からの回復には、依存症治療を行う中での本人の思考の変化が、治療効果にとても重要な意味を持ちます。その思考の変化とは、次のようなことが言われています。
?無関心期
本人自身は、依存症であることや自分の行動に問題だと思っていない時期です。そのため、行動を変えたること変えることを嫌がり、現状を維持しようとします。
?関心期
本人痔紙も抱えている問題や事実に気が付き何とかしようをするが、行動するまでには至りません。気分の症状や治療についてこっそりインターネットで調べたりしつつ、家族からその話をされるといらだったり怒鳴ったりという態度が見られたりします。
?関心期
本人自身も「このままではいけない」と思うになり、治療できる病院を予約したり、家族や友人に操舵したりします。
?実行期
実際に治療を受け始めたり、自宅にある依存物(お酒や携帯など)を捨てたり、ギャンブルをやめたりとしった行動にでます。
?維持期
思考・行動の変化の最終時期です。実行期で得たもの(通院、依存物からの脱却)を維持し、何とか差発を防ごうとします。
この時期は、自助グループに参加することが効果できでもあります。
このように、依存症からの解放は、本人だけでは難しく、精神療法も大切な要となります。
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依存症に効果的な精神療法とは
依存症に効果的な精神療法に「認知行動療法」があります。
1960年代初めにアローン・T・ベックが開発した心理療法です。
普段私達は、物事を多面的に捉え、色々な情報や考え方を取り入れながら判断し生活しています。
しかし、依存症になりやすい方の思考には「自分な何をやっても駄目だ」という自己否定や、「絶対こうだ」と決めつけてしまいがちな思考の傾向があります。自分の考えに固執したり、身動きがとれなくなり結果的に精神的な悩みや苦しみを一人で抱え込んでしまいます。
この、思考の「硬直化」や「ゆがみ」を訂正し、自分が抱えている問題(依存症)の悪影響を客観的に理解しながら、現在の問題に具体的な解決を自分自身がみつけ実行できるよう介入していきます。
認知行動療法は、依存症や囚われの思考に悩む方には、効果的な精神療法と言われています。しかし、本人が自分自身の問題に解決する意欲がない時期かどうかが効果に大きな影響を与えるため、治療を開始する適切な時期であるかを判断する必要があります。
依存症や依存症かもしれないと悩んだ時には、まずは専門医を受診し、今の状況をきちんと診断した上で、適切な時期に精神療法を受けることが大切になります。
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自助グループも大切な支えに
依存症(特に物質依存症)の実行期〜維持期の支えとなる1つに、「自助グループ(セルフヘルプグループ」があります。
セルフヘルプグループとは、同じ生活上の課題や困難・障害を抱えた本人や家族の当事者同士が、お互いに支え合いながらその問題を乗り越えていく集団のことで、その運営も当事者同士が独立して行っています。
依存症の苦しみや痛みを一番分かり合えるのは同じ依存に苦しむ本人であり、家族でもあります。同じ辛さを経験した者同士にしか判らない、同じ辛さを知っているからこそ「丸ごと分かり合える」仲間に支えられ、そして支えることで、依存症から抜け出せる後押しとなっていきます。
また、依存症から回復した自分の体験が、仲間の支えとなる体験を通して、自分自身が自律した人間として成長する相乗効果もあるといわれています。
自助グループに参加することに、戸惑いを覚える方は多いですが、今はインターネットなどでも色々と情報を得ることができるます。依存症の治療が安定し、同じ依存症で苦しんだ他の方の話を聞きたい、仲間と支え合いたいと思った時には、一歩足を踏み入れる価値はあるかと思います。
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気になる共依存の存在
共依存とは
「依存症から抜け出す時に、「あの人には、家族がいるから大丈夫」と思っていたら、またアルコールに手を出してしまったり、同じ過ちを繰り返す場合があります。その背景に共依存という依存があります。
共依存とは、依存症の本人に対して、世話をする家族や恋人などが、献身的に尽くすあまり、相手を甘やかしてしまう関係のことを言います。相手のことを思っての行為であるため、その行為が相手を依存させてしまっていることに気が付きにくいと同時に、献身的である自分が心地よかったり、心の底で今の関係性を変えることに不安を持っていることがあります。
みんなが依存症から抜け出したいと思っているのに、なぜかいつも同じことを繰り返してしまう、迷惑をかけても結局は許してもらえるから変わりきれない…そんな状況が続く時は、もしかしたらあなたを支えてくれる相手も、「あなたを支えること」「あなたを面倒見ること」の囚われになっているのかも。
この関係がある場合、更に依存症からの回復が難しくなるといわれています。
共依存になりやすいタイプは?
共依存に陥りやすい方の特徴として代表的な例をご紹介します。
・自己否定や自尊心が低く、自分を大切にする気持ちが弱い
・自己開示が下手
・物事を主観的に捉えがち
・「自分が我慢すれば」といった自己犠牲が強い
・自分と他人のと心の境界線が良くわからない
・感情的な性格
・現実逃避をしやすい
・人の世話が好き、人の世話を通して喜びを感じる
共依存になりやすいタイプも、「自己否定」や「囚われ」の感情を抱いており、相手が変わることに不安を感じてしまいます。
家族に依存症がいる時には、あなた自身の思考の傾向を振り返ってみることも必要なことも。もし、あなたが共依存という依存症であれば、あなた自身がカウンセリングなどを受け、認知のゆがみや拘りから解放される必要があるかもしれません。
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「依存」から、あなたが自由になる方法とは
誰の心にも忍び寄る可能性がある「依存症」。そうならないために、普段からのセルフマネジメント方法のいくつかをご紹介します。
自分が抱えている問題や「生きづらさ」に気が付くこと
依存症になる物質や行為などに出会うのは偶然出会ったとしても、それにのめり込みたくなる問題を知っているのといないのとでは、対処法が変わってきます。
いつも孤独でさびしかったり、何かの不満や不安を感じていると、今の場所から解放させてくれる何かに執着し、依存してしまいがち。
あなたの中の何が、あなたを窮屈にさせているのでしょうか。
何かから逃れたい、忘れたい、と思っているなら、怖いけれどその「何か」を知ることが大切になるます。一人でその「何か」と対峙することが怖い、難しいと感じたときは、心療内科やカウンセラーに相談することも大切です。
出来ない自分、完璧になれない自分でいいと思うこと
自分がなりたい自分、相手に求められている自分にギャップがありすぎると、自分を否定することにつながります。必要以上に自分をダメだと感じ、自分で自分を傷つけることで気持ちが楽になったり、その辛さから逃れるためにアルコールやギャンブルに依存しやすくなります。
出来ないと思う自分にも、他の部分ではやれている自分がいます。ある部分が足りなくても、それがあなたの全部を否定されるものではなりません。
今の自分、出来ない自分、完璧でない自分を認め、そんな人間臭い自分でいいと自分をゆすることが大切です。完璧なんて、面白味がないくらいの気持ちを持つことも大切。本当の自分を知って、認めて愛せて赦せるのは自分だけ。甘やかすのではなく、自分を認めることをしていきます。
自分だけを責める癖をやめよう
あなたはうまくいかないのは自分のせいかも…と考える癖ありませんか?相手のせいにばかりするよりも、自分を振り返ることは大切ですが、すべて自分が悪いのでしょうか。
自分に自信が持てないタイプや、自己評価が低い人は、仕事や対人関係で不都合が起きると、自分のせいだと思って責任を感じてしまいがち。
でも、100%自分が悪いことなんて、相手がある場合にはないんです。自分を責める癖がついていたり、その方がうまくいくことが多いと逃げてしまって、本当の意味で何の解決にもならず、自分の心を苦しめ、依存症に走りやすくなります。だって、苦しいばかりは、心が壊れてしまうから。
自分を責める癖があるあなたは、まずは事実を客観的にきちんと見つめることが大切です。何かがうまくいかない時、ただ「私が悪いから駄目だ」と考えるのではなく、「何が」うまくいかなかったのかという思考に変えるようにします。
「なぜ」は否定的思考につながりがちです。「何がそうさせたのか」「何が良くなったのか」と考えることで、物事が客観的に捉えやすくなるかと思います。
自己開示がうまい自分になろう
完璧であろうと思うあなたは、自分の辛さを「弱さ」と考える傾向がないですか?誰にでもうまくいかなかったこと、失敗したこと、出来ないことを持っています。その全部をさらけ出すことも苦痛の伴いますが、相手があなたを理解するための方法として、自分の弱い部分を見せると肩の荷が下りて楽になることがあります。
「この前、ちょっと失敗しちゃった」
「私は●●と思う。感じる」
そんな感じで、自分の弱さや考えを伝えることも、相手に自分を知ってもらうコミュニケーションスキルです。相手と自分と違いを理解したり、同じ失敗を共有することは、自分のある「べき」の境界を自分の内側から外側へと広くすることにつながり、生きやすい自分になっていきます。
誰かに「助けてほしい」とサインを出そう
自分の心と向き合うことも、依存しかけて「やめなきゃ」と思っているその時期も、一人で向き合うことには無理があります。できなくて当たり前なこと。だって、「苦しいから逃れたい」「逃れたいけどできない」状況を一人で耐え、変えていけるなら、そもそもその状況に陥ることもありません。
先程「弱い自分でいい」と説明した理由はここにつながります。自分の弱さを知ることで、「こんな自分だから」助けてほしいと言葉に出しやすくなります。
人は言葉出す事で、すでに変化しています。あなたの信頼している方や、もしくは専門家に「助けてほしい」とサインを出していきましょう。あなたの言葉で、相手もまたアクションを起こしやすくなります。
本当のことを言える仲間や友人を増やす
孤独や寂しさは、依存症になりやすいリスクファクターでもあります。本当の自分が出せる相手を見つけることはとても大切です。
その時、大切なことは、相手に甘えない自分でいることです。
「自分をわかってほしいだけ」のために仲間や友人を増やしても、相手はあなたを受け止めるには限界があります。あなたの悩みを理解し、あなたが変わりたいと思う時に、支えてくれる仲間や友人を多く増やす事が大切です。
依存の対角線にあるものが「自律」だとしたら、自分の弱さを理解し、足りない部分・助けてほしい部分をあなたから言えるようになることは「自律」に近づくことになるはずです。
ほんの数名でもいいから、本当のことがいえる仲間や友人を増やすようにしましょう。
一人でいることに慣れよう
一人でいることが寂しい、誰かに頼らないでいられないタイプのあなたは、一人の時間を楽しむことをお勧めします。
スクールや習い事を始めるのもいいですし、読書の癖をつけるのもいいと思います。「自分を磨く時間作り」と目的を決めて、達成できたときには、自分で自分を十分にほめます。友達に一緒に喜んでもらうのもいいと思います。
誰かに自分の存在を認めてもらわくても、あなたはちゃんと一人で生活できるんです。自分の時間を大事にして自分の価値を高めることで、誰かに依存しないあなたへと変わっていけると思います。
規則正しい生活を心がけよう
朝同じ時間に起床し、夜更かしせずに眠るという生活は、心の健康にもいい影響を及ぼします。特に朝の光を浴び食事もきちんととることは、体にスイッチが入り、前向きに物事を捉えやすくなります。
仕事の中でもメリハリをつけるように心がけます。メリハリをつけることは、「ここまでできた」ことを確認することもできますし、気持ちの切り替えがうまくなります。
また、夜も同じ時間で就寝するように心掛け、睡眠サイクル(約90分といわれています)が4クールは取れるようにすると、すっきりとした寝覚めにつながります。
生活を整えることは、あなたの自信につながり、気持ちも整理させていきます。心も体もあなたの中でつながっています。意識して、規則正しい生活を過ごすようにおすすめします。
気分転換を上手に
毎日の生活に、メリハリをつけるとともに大切なことの一つに、気分転換ができる方法を沢山持つことです。何かに依存してしまう背景には、心を埋める対象がその依存物しか見えなくなってしまうことです。
自分の心を落ち着かせてくれる場所や物を沢山持つことは、一つの物に囚われない心の強さを生むことにもなります。
体を動かすこといいですし、自然とふれあえる場所に出かけることもいいと思います。また、何かの趣味やサークルを始めるのもいいと思います。この時のポイントも、相手と自分をくらべない、自分が楽しむために参加する気持ちを忘れないことです。
あなたの心が、日常生活の中で色々な楽しみや、心安らぐひと時を見つけることで、一つのことにと割られない心の強さが生まれていくと思います。
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まとめ
如何でしたでしょうか。依存症の分類・原因・陥りやすい時・共依存の存在・依存症に陥らないための対処法を簡単に説明させて頂きました。あなたのお役に立てたでしょうか。何かに依存してしまうことは、誰の心にも起こる可能性があることです。だからこそ、普段から自分の心のメンテナンスが大切です。もし、自分の抱えている問題が自分では解決できそうになかったり、誰かに迷惑をかけていると感じたら、心療内科や精神科に行くこともいい大切な選択だと思います。自分を否定しないこと、自分だけで頑張らないこと、目の前の苦しみから逃げないことが、何かに依存しないでいるための「心のもち方」だと思います。