最愛の人との間に生まれた我が子。かわいくて幸せなはずなのに、それまでの生活と180度変わり、孤独感や寝不足、プレッシャーから気分が沈んでしまうという人も多いのではないでしょうか。今回は、決して珍しいことではない育児ノイローゼについて、症状と原因、そしてノイローゼにならないためのコツをご紹介します。
育児ノイローゼが原因で離婚になる?
ピン
Pinned from newssite.info
出産経験がある人ならば、誰しも陥る可能性がある育児ノイローゼ。その心理的な要因は何なのでしょうか。また、ノイローゼに陥りやすい人はどういった状況にいるのでしょうか。一つ一つ解説していきたいと思います。
ページTOPへ
育児ノイローゼの心理的な原因はなに?
社会から孤立して孤独になる
ピン
Pinned from toyokeizai.net
2
まだ免疫力が弱いことから、一般的に1ヶ月検診が終わるまでは赤ちゃんはお家のなかで過ごすことが推奨されています。そのため、自ずとお母さんも家のなかで過ごすことが多くなってしまうのですが、この間に孤独感を感じる人が多いのだとか。
1ヶ月検診が終われば少しずつ外出可能とされていますが、やはり出産前と同じようにはいきません。また、この時期の赤ちゃんはまだ授乳やおむつ替えが頻繁にあり、お母さんも解らない事が多いなか、睡眠不足になり、自分の時間が一気になくなってしまうことでノイローゼになってしまう場合が多いようです。
育児に悩んでも相談する人がいない
かつては両親とともに三世代で暮らしたり、近所付き合いが盛んなどで、「子供はみんなで育てていくもの」という風潮が当たり前のようにありましたが、最近では核家族化が進み、夫婦2人だけで子供を育てる家庭も珍しくはありません。
それでも、夫婦で協力し合って家事や育児を分担できる環境であれば問題ないのですが、みんながみんなそうとは限りませんよね。「旦那の帰りが遅い」「帰ってきても疲れ果てているのか会話がない」など、一番の理解者であるはずのご主人と育児について話す時間が少ないという人は注意が必要です。
少しでもいいので1日1回はご主人と育児について話をする、子育て中の友人に連絡をする、地域の子育て支援施設に出かけるなどして1人で抱え込まないようにしましょう。
ページTOPへ
育児ノイローゼの症状とは!?
ホルモンの急激な変化から、誰しも産後は情緒が不安定になりやすいもの。そんななか、育児ノイローゼを発症してしまった場合はどのような症状が表れるのでしょうか。
無表情で目がうつろ
育児ノイローゼの代表的な症状のひとつに無表情で目がうつろというものがあります。育児ノイローゼになってしまうと、感情が顔に表れにくくなり、目力もなくなってぼんやりしてしまうことが増えてきます。
しかし、怖いのが自分ではなかなかこれに気がつけないことです。そもそも人と会う機会が産前と比べると急激に減ってしまうことから発症する人も多い育児ノイローゼですが、こういった症状を見逃さないためにも、ご主人をはじめ、極力人と接するようにしましょう。
直接会うのが1番ですが、電話やLINEなどで話をするだけでも気がまぎれますよ。
ぼんやりしていて反応が鈍い
話しかけても反応が鈍い、いつもならば考えられないような凡ミスをしてしまうなども育児ノイローゼの症状のひとつです。育児ノイローゼが発症すると、頭の中がそのことばかりになってしまい、常に育児に対する不安やプレッシャーが頭から離れず、他のことがおろそかになってしまいます。
また、生後すぐの赤ちゃんはまだ昼夜の区別がなく、夜中の授乳や寝かしつけなどでお母さんは不眠になりがちです。睡眠不足から思考が鈍くなっている場合もありますので、赤ちゃんのお昼寝中やご主人のいる週末など、15分でも眠れば少し気持ちが軽くなりますよ。
パニックになる
まじめで完璧主義な人ほど発症しやすい症状のひとつに、パニックになるというものがあります。今はインターネットで何でもすぐに調べられる時代。初めての育児で分からないことが多く、インターネットで検索するも情報が多すぎて翻弄されてしまいますよね。なかには、ネガティブな情報もあり、検索しなければよかったと思うことも多々あります。
また、寝不足が続いていることから思考回路が鈍くなり、ちょっとしたことでパニックになってしまう場合もあります。最初は誰しも不安でいっぱいですが、新生児特有の育児の悩みはいつまでも続くわけではありません。いつか必ず終わると考え、焦らずのんびり構えていきましょう。
ページTOPへ
なぜ離婚や別居にまで発展するの?
ここまで、育児ノイローゼの原因や症状についてご説明してきましたが、なかには育児ノイローゼが原因で離婚にまで至る夫婦も意外と多いのだとか。それはなぜなのでしょうか。
思考回路がネガティブになる
ピン
Pinned from everythingfab.com
育児ノイローゼを発症してしまうと、孤独感から「どうして私ばっかり」という感情がどんどん大きくなって些細なことにイライラしてしまいます。また、出産前の生活とは一変した平坦な毎日から憂鬱な気分になってしまい、ついついご主人に八つ当たりしてしまい、それが後々離婚の原因となることも多いのだとか。
どんなに辛くても言っていいこと、悪いことはありますが、そもそも育児は女性だけが行うものではありません。ここはご主人の方から奥様に対してひとことねぎらいの言葉をかけるだけでも、症状がずいぶんやわらぐかもしれません。
夫のサポートがない
育児ノイローゼは、ご主人の仕事が忙しい人ほどなりやすいという傾向があるようです。最近は晩婚化が進み、出産年齢も上昇していることから、子供が生まれたころはご主人も働き盛りというパターンが多く見られます。
しかし、平日など仕事の時間は仕方がないとしても、帰宅後や休日に夫がどれだけ育児に対して協力的かで妻の育児ノイローゼの症状は大きく変わってきます。週末は夫が子供の面倒を見て妻に1人の時間を与える、家事をするなど分担して妻が「一緒に子育てをしている」と感じられるようにしましょう。
夫の育児への無関心
仕事が忙しいがあまり、文句は言わない分、育児をすべて妻任せにしてしまうのも離婚にまでいたるパターンです。良く見られるのが、子供の保育園などの教育方針、実家への帰省時の相談をした際、何を聞いても「どっちでもいい」と回答すること。
子育ては妻1人でするものではありません。妻の意見に賛成の場合はきちんと賛成を、反対の場合は代替案を出し、なぜ反対なのかまで伝え話し合う機会を作りましょう。日頃から話し合いの時間をもつことで離婚にまで発展することを避けられますよ。
夫の赤ちゃん返り
生まれたばかりの赤ちゃんはまだ寝てばかりとはいえ、やはり授乳やオムツ替えなど、それまでは考えられないほど時間が取られてしまいますよね。それに加え、その他の家事や料理はこれまで通り。
そこで、夫の身の回りの世話とまで来たら、ただでさえ睡眠不足で疲れている妻はパンクしてしまいます。ハタから見るとくすっと笑えるような話ではありますが、夫の赤ちゃん返りにひいてしまい、愛情が薄れてしまったという妻は意外と多いのだとか。
しかし、男性は総じて寂しがりだといいます。イライラする気持ちもわかりますが、ここはグッとこらえて、機嫌を損ねず自分のことは自分でしてもらうよううまく仕向けるようにしましょう。
別居や離婚をしない対処も必要
育児ノイローゼが原因で離婚する夫婦は決して珍しいことではありませんが、育児ノイローゼは一時的なものであることと、やはり子供のことを考えると極力別居や離婚は避けたいですよね。
しかし、初めに妻が頑張り過ぎてしまうと夫はそういうものと思い込んでしまい、なかなかこちらから言わないと協力を得られなくなります。夫には常日頃からパパであるという自覚を持ち、育児を「手伝う」のではなく「一緒にする」という意識をもってもらいましょう。
また、夫婦だけだとどうしても悪いようにことが進んでしまうという場合は、共通の友人夫婦など第三者の協力を得るのも手ですよ。
ページTOPへ
育児ノイローゼで離婚したらどうなる?
いろいろ対策は試みたものの、やはり修復不可能で残念ながら離婚にいたってしまったという場合があるのも現実です。その場合、妻や子供はどうなるのでしょうか。
親権が男性になることが多い
妻の育児ノイローゼが原因で離婚となった場合、その後の経済的安定と子供の生活保障という観点から親権は父親が持つことが多いのだとか。一生懸命子育てをしていたのに、離婚のみならず、親権まで奪われてしまったのでは妻は症状が悪化する一方ですよね。こうならないためにも、やはり日頃から話し合いの場を持つようにしましょう。
復縁が難しい
育児ノイローゼで一度は離婚したものの、やはりもう一度やり直したいと思った時になかなか戻れないのが育児ノイローゼによる離婚の辛い現実です。浮気や借金であれば、改心したり、返済が終わったりなどでイチからやり直すことも可能ですが、育児ノイローゼの場合はその人のもともとの性格による部分もあり、どうしても育児ノイローゼ再発が心配されてしまうからです。
しかし、最近ではこういった症状に悩むお母さんたち向けのセミナーやカウンセリングも増えてきていますので、積極的に参加し、復縁を希望する場合はもう大丈夫だということをパートナーに伝えるようにしましょう。
ページTOPへ
1人で抱え込まず周りに頼ってみましょう!
ピン
Pinned from wildflowersphotos.com
育児ノイローゼの原因と症状、いかがでしたか。誰しもなる可能性がある育児ノイローゼ。男性の育休取得や「イクメン」という言葉の流行など、男性も育児に参加しやすい環境になってきたとはいえ、まだまだ育児は女性主流のものとなっています。
しかし、育児はけっして1人で行うものではありません。お母さんはあまり1人で抱え込まず、ご主人はもちろん、実家や友人、子育て支援施設などより多くの人を巻き込むようにしましょう。
また、最初から完璧なお母さんはいません。あまり完璧主義にならず、息抜きも忘れずにしてくださいね。