以前は「結婚したら子供を産むのが当たり前」と思われていました。しかし、最近では子供をあえて作ろうとしない夫婦も多いと聞きます。実際のところ、子供がいる、いないで幸福度が変わるのでしょうか。
結婚しても「子供はいらない」理由とは?
ピン
Pinned from locari.jp
25 7
あなたは子供がほしいと思っていますか?何故このような質問をしたのかというと、最近は「結婚はしたいけれど子供はいらない」と考える女性も多いからです。夫と2人きりで暮らしていくというのも夫婦の形だと思うのですが、世間の意見としては少し否定的かもしれません。
子供がいるから幸せとは限らない、そう考えたことはないでしょうか。今回は「子供がいらない」という女性が増えてきた理由や、出産を強要する周囲への対処法をご紹介しましょう。
ページTOPへ
子供がいる/いないで幸福度は変わる?
まず、そもそも子供がいるから幸せだという考えそのものに対して疑問を投げかけたいと思います。子供がいる/いないによって幸福度は変わってくるのでしょうか。
幸福度には、ほとんど差がない
ピン
Pinned from inspiration-gallery.net
16 2
結婚して5年以内の女性を対象にしたアンケートがあるので、ここでご紹介したいと思います。「あなたは自分の結婚生活に満足していますか?」という質問に対して、対象者100人は「はい」「いいえ」「どちらともいえない」の3択で答えました。
子供がいる女性は約6割の人が「はい」という回答をする結果となりました。一方、結婚はしているけれど子供がいない女性の場合も同様に、約6割の人が「はい」と答えたのです。
このアンケート結果から結論を述べるのならば、「子供がいてもいなくても、幸せな夫婦は一定の割合で存在する」ということです。子供がいなくても、決して不幸ではありません。
子供の存在で気分の浮き沈みが激しくなる
「子供がいて幸せ」「我が子が1番の宝物」と言う既婚者女性は確かに多いです。そのようなママたちは、本当に子供のことをよく可愛がっていると思います。
しかし、彼女たちはときに子供のことに対して愚痴をこぼしたりすることもあります。普段は可愛い子供でも、親を困らせる瞬間というのは必ずあります。
子供に振り回される毎日を送っているママが、急に「もう子育てなんてしたくない」と落ち込むことだって、よくある話です。子供がいることで気分の浮き沈みが激しくなるのだと思います。
独身だった頃や、結婚して間もなく夫婦2人きりだった頃は、自分たちの気持ち本位で行動することが出来たはずです。それが制限されるというストレスは計り知れないものでしょう。
子供がいないと夫婦関係に満足する
「子供がいない夫婦のほうが夫婦関係に満足している」というデータもあります。子供がいると、どうしても子供中心になってしまうため、パートナーへの気遣いが後回しになってしまいます。
それが積み重なって、かつて愛しあった夫婦2人が単なる同居人のような関係になってしまうこともあります。一方、何らかの事情で子供を授からなかった夫婦は、いつまでも良好な関係を築いていることが多いのです。
ページTOPへ
子供を作らないのは何故?5つの理由
子供を望まない女性が増えていると言いましたが、どうして「子供はいらない」と考えているのでしょう。主な理由を5つご紹介したいと思います。
1.不妊症で子供ができない
ピン
Pinned from thestir.cafemom.com
12 3
「子供がほしい」と思っても、すぐにできない場合があります。その理由の1つが不妊症です。そういった夫婦は互いが協力しあって不妊治療をしていきますが、この不妊治療は想像以上にきついです。
何年も不妊症で悩み続け、不妊治療を頑張ってもなかなか子供を授かることが出来ない。そうするうちに、女性はプレッシャーに追い込まれてしまうのです。
周囲からの「早く子供を産まないと」というプレッシャー、パートナーが「子供を欲しい」と思っていることへのプレッシャー、そして自分の年齢に関するプレッシャーなど、その苦しさは体験者にしか理解できないと言われています。
この場合、「こんな苦しいことをしてまで子供を作る必要があるのか」と疑問に思うのは自然なことでしょう。不妊症の方に対して「子供はまだ?」と聞くのだけは控えていただきたいですね。
2.経済的に余裕がない
子供を育てるのに、どれくらいのお金がかかるのかご存知でしょうか?学費だけでみても、膨大なお金がかかります。例えば、幼稚園から大学卒業までの19年間すべて国公立に通った場合、約1,020万円もの学費が必要になります。
幼稚園から大学まですべて私立に通った場合は、その2倍以上である約2,500万円ほど必要だと言われています。もし子供を2人作ったら学費だけで約5,000万円もかかってしまうのです。
現実問題、自分たちが子供を育てていけるのだろうかと悩んだ時、経済的な問題には必ずといっていいほど直面します。自信がないから子供を産むのは控えたい、というふうに思う女性も多いのです。
しかも、今は男性の収入だけで生活していける家庭は、ほんの一握りだと思います。夫婦共働きで、何とか子供を育てあげるというのが常識になりつつあります。
そうした事情があるからこそ、「経済的に苦しい思いをしてまで子供を育てる必要性を感じない」と思うのは、ごく自然なことなのかもしれません。
3.ライフスタイルを変えたくない
子供がいない今の生活スタイルに満足している場合、それを変えたくないから子供を産まないという選択肢を選ぶ人が多いのも事実です。夫婦2人の生活に満足している家庭も、子供を望まない傾向が強くなります。
子供が生まれると、少なくとも幼いうちは子供を中心としたライフスタイルになってしまうでしょう。それを「幸せ」と感じるか「残念」と感じるかは、人それぞれです。
現在の生活に満足しているのであれば、無理に子供を作る必要はないかもしれません。義務感や責任感のみで子供を産んだとしても、その子もあなたも幸せになれないでしょう。
4.子育てに自信がない
あなたは子供を産んで、きちんと育てる自信がありますか?子供が好きな方は胸を張って「もちろん」と答えるでしょうが、そべての女性が子供好きだとは限りません。
世の中には「子供が苦手」という女性も数多くいます。実は私もその1人です。子供のことが好きではないと、子育てに対する自信も持てません。
「自分の子供なら可愛くなるよ」という周囲の意見も理解できますが、「もし我が子を愛せなかったらどうしよう」という迷いもあります。子育てに自信がないと、妊娠・出産がこわいのです。
5.子供が嫌い
「子供が嫌いだ」と断言する女性も数多くいます。出産した友人が子供を連れて女子会にやって来ると、あからさまに嫌な顔をする女性もいると聞きます。
そういった人を批判して「子供が可哀想」というのは、一種のステレオタイプかもしれません。昆虫が苦手、植物が苦手というのは許されますよね。でも、子供が苦手となると非難されてしまいます。
子供嫌いな人にとっては、子供が一緒の空間にいることすら苦痛なのです。そういった人が「子供は欲しくない」と思うのは、ごく自然なことだと思うのです。
ページTOPへ
子供のことが原因で離婚した例3つ
「子供はいらない」という考えを持っている夫婦は、今やかなりの割合で存在します。この問題が原因で離婚した夫婦も多いです。今回は、その例を3つご紹介しましょう。
結婚後、急にいらないと言われた
ピン
Pinned from m.huffpost.com
「子供が欲しい」と自分が思っていたのに、結婚したら相手に「子供は欲しくない」と言われてしまいました。この場合、あなたならどうしますか?
この人は女性だったのですが、結婚後も夫のことが大好きでした。夫婦2人きりの生活を楽しんでいましたが、結婚して3ヶ月経った頃に彼へ「子供は女の子がいいな」と話したそうです。
すると彼は「僕は子供が嫌いだから、子供はいらない。君とずっと2人でいたい」と言ったそうです。彼女は困惑し、どうしようか悩んだそうです。
約半年間、彼を説得しようと試みたものの彼も折れず、彼女は断念しました。どうしても子育て願望があった彼女は、彼と別れることを決意したのです。
片方が子供を欲しくない
夫婦どちらかが「子供はいらない」と思っていると、夫婦生活にピリオドを打つことが多いようです。特に女性側のほうに出産願望がないと、なかなか男性は理解を示してくれないものです。
やはり出産・子育てに関しては、夫婦2人の同意が必要だと言えるでしょう。特に女性は出産において痛みを伴うわけですから、「子供が欲しい」と心から思っていないとつらいですよね。
親権放棄されてしまった
夫は「子供がいらない」と思っているのに、強行突破で出産した女性がいます。その女性は「いざ産まれたら、夫も子供のことが可愛く思えるはずだ」と思っていたそうです。
しかし、出産後も夫の気持ちは変わりませんでした。彼は極度の子供嫌いだったのです。「子供がいる生活なんて考えられない」と絶望した彼は、親権を放棄しました。
ページTOPへ
子供を捨てたい心境とその対処法とは?
子供が嫌いなのに子供を産んでしまったら、もしかすると「この子さえいなくなればいいのに」「子供を捨てたい」という心境になるかもしれません。こう感じてしまう背景と、その場合の対処法をご紹介しましょう。
子供の存在が邪魔に感じる
ピン
Pinned from mamari.jp
子供嫌いな人にとって、自分の欲求や行動を大幅に制限する要因になりうる子供の存在が邪魔に感じてしまいます。「この子さえいなければ私は幸せなのに」と悩んでしまうのです。
何も知らない第三者からしてみれば「無責任だ」と非難するべき対象になるのでしょうが、その子を産むことに対して最初から母親が乗り気でなかったとしたらどうでしょう。子供の存在を疎ましく思ってしまうのも仕方ないような気がしてなりません。
育児の押し付け合いをして嫌になる
ご主人が子育てに非協力的である場合も、ママは育児ノイローゼになりがちです。どちらの両親も近く住んでおらず、誰も頼れない状況の中たった1人で子育てをしていたら、それは当然だと言えるでしょう。
泣き止まない赤ちゃんと2人きりでいると、ママは「いっそのこと子供を捨ててしまおうか」という心境になります。「どうやったら、この状況から脱出できるのか」と悩んだ結果、親権を放棄するということもあります。
これに関しては、ご主人にも責任があります。女性は妊娠・出産を経て子供を産みますが、女性だけが子供の親ではありません。夫婦2人で協力しながら子育てをしないと、ママは子育てへのプレッシャーや疲労から、「子供を捨てたい」と感じるようになってしまうでしょう。
子供が障がいを持っている
待ちに待って出産した子供が障がいを持っていた場合、素直に我が子を愛せなくなることもあります。というのも、障がいを持った子供を育てるのには、ママに人一倍の苦労がかかります。
健常児と比べて泣き叫ぶ時間が長かったり、いくつになっても母親にワガママを言うなど、精神的に参ってしまう要因が必然と多くなるのです。「どうしてこんなに苦労しないといけないのか」と悩むのは、仕方ないかもしれません。
「障がいを持っていようがいまいが、我が子は我が子」と前向きな気持ちになれる人も、なかにはいます。しかし、みんなが決してそうではないということを私たちは理解するべきです。
「子供を捨てたい」と思うのには、必ず理由があります。漠然と「捨てたい」「逃げたい」と思っているわけではないのです。周りが、そのSOSに気付いてあげられると良いですね。
施設に預けることも選択肢の1つ
育児疲れや家庭の環境に問題があるなど、育児には様々な問題が生じてくるかと思います。本当は家庭内で解決するのが好ましいのですが、どうしても回避できなさそうであれば児童養護施設を利用することも考えてみてください。
自分の子供を可愛いと思えず、手を上げてしまうというのであれば、この方法は必ずしも悪だとは言い切れません。子供を守るためにも有効だと言えるでしょう。
児童養護施設は全国に500ヶ所以上あり、約3万人の子供が生活しています。1つの大きな施設で全員が生活するところもあれば、少人数の施設もあります。
児童養護施設では、児童指導員や保育士が子どもたちの生活をサポートしています。1度、施設へ足を運んでみてはいかがでしょうか。見学をして「最悪の場合は施設という選択肢もある」と思うだけで、気持ちがかなり楽になりますよ。
最終手段は赤ちゃんポストの利用
様々な事情で親が育てることのできない新生児を、親が匿名で託せる施設を「赤ちゃんポスト」と言います。日本では唯一、熊本県熊本市にある慈恵病院がこのシステムを採用しています。
預けることができるのは生まれてから2週間以内の子供に限られています。そして、扉を閉めると防犯上の理由から自動ロックがかかり、入れる側からは開けられなくなります。
ただし、扉の中には病院の相談連絡先などが記された「お母さんへの手紙」が置いてあります。後悔して「子供を迎えに行きたい」と思った場合にも対応してもらえます。
ページTOPへ
「子供がいらない」と思うのも権利の1つ
ピン
Pinned from candypot.jp
6
「子供はいらない」と思う女性がいても、全くおかしくありません。もし可能ならば、パートナーと1度きちんと話し合ってみてください。
出産・育児を強要されるのであれば、別の道を歩むのも選択肢の1つです。一般論に惑わされ、自分の正直な気持ちを押さえつけたまま子育てをするのは危険ですよ。
生まれてくる子供、パートナーのことはもちろんですが、1番大事なのはあなた自身が幸せになれる選択をすることです。それを忘れないでくださいね。